障害年金がもらえない場合
1 受給できないのは条件を満たしていないから 2 障害年金の対象となる傷病でない 3 初診日に加入要件を満たしていない 4 保険料の納付要件を満たしていない 5 障害の程度が等級に該当するに至っていない 6 消滅時効が完成している
1 受給できないのは条件を満たしていないから
障害年金を受給するためには、いくつかの必要な条件を満たす必要があります。
障害年金を受給できないということは、そうした必要な条件のいずれかを満たしていないということになります。
実際にどのような条件を満たしていない場合に障害年金を受給できないのか、以下にご説明します。
2 障害年金の対象となる傷病でない
障害年金の対象となる傷病は広範囲に認められています。
例えば、外部障害(眼、聴覚、音声または言語機能、肢体など)、精神障害(統合失調症、うつ病、双極性障害、認知症、てんかん、知的障害、発達障害など)、内部障害(呼吸器疾患、心疾患、腎疾患など)があります。
一方、障害年金の認定対象とされていない傷病もあります。
例えば、精神疾患のうち神経症(不安障害、適応障害、強迫性障害等)と人格障害は、原則として障害年金の認定対象とならないとされています。
そのほか、痛み(一部の例外を除く)、嗅覚脱失も認定の対象とならないとされています。
障害年金の対象となる傷病か否かを確認したい場合には、障害年金に詳しい弁護士や社会保険労務士にご相談されることをおすすめします。
3 初診日に加入要件を満たしていない
初診日に公的年金制度に加入していなければ、初診日に20歳前である場合および以前に年金制度に加入していた60歳以上65歳未満の場合を除き、障害年金をもらうことができません。
そのため、障害年金をもらえるかどうかを確認するにはまずは、初診日、すなわち、その傷病についてはじめて医師または歯科医師の診療を受けた日がいつであるかを特定しなければなりません。
初診日が特定できた場合には、年金記録により、初診日に加入していた年金制度を確認することになります。
初診日がかなり前である場合には、カルテが破棄されてしまっており、初診日の証明が容易でないことがあります。
その場合でもただちに諦めることなく、弁護士や社会保険労務士に相談することが大切です。
4 保険料の納付要件を満たしていない
一定の年金保険料を納付していないと障害年金をもらうことができません。
初診日のある月の前々月までの直近1年間において未納がない場合、または公的年金に加入してから初診日のある月の前々月までの期間のうち3分の2以上の期間において保険料が納付または免除されている場合には、納付要件を満たします。
いずれの要件も満たさない場合には、20歳前に初診日がある場合を除き、障害年金をもらうことができません。
5 障害の程度が等級に該当するに至っていない
障害の程度が等級に該当しなければ、障害年金をもらうことができません。
初診日に国民年金に加入していた場合、20歳前である場合、または以前に年金制度に加入していた60歳以上65歳未満の場合には障害基礎年金を申請することとなり、1級または2級に認定された場合にもらうことができますが、3級相当である場合にはもらうことができません。
初診日に厚生年金に加入していた場合は、障害厚生年金を申請することとなり、3級に認定された場合でももらうことができます。
また、3級に該当しない場合でも、障害の内容・程度によっては障害手当金がもらえることがあります。
6 消滅時効が完成している
障害の程度が等級に該当し、障害年金をもらえる権利が発生したとしても、消滅時効が完成した分については障害年金をもらうことができません。
消滅時効とは、一定期間権利を行使しない場合にその権利が消滅する制度です。
障害年金の受給権自体は時効で消滅することはありませんが、各支払日に支給を受ける権利については5年で消滅時効が完成します。
例えば、障害年金の遡及請求をしたところ、10年前の障害認定日時点で等級が認定された場合は、支払日から概ね5年が経過した部分については消滅時効にかかるため、もらうことができません。
























