学生でも障害年金の支給を受けられるか
1 学生でも障害年金の支給を受けることができる
障害年金の支給を受けるためには、3つの要件を満たす必要があります。
①公的年金制度の加入期間中に初診日があること、②初診日の前日時点で必要とされる年金保険料を納付していること、及び、③障害状態が障害等級に該当することです。
しかし、国民年金の加入は20歳になってからであり、20歳前に年金保険料を納付することもできません。
そうすると、学生が障害年金の申請をする場合は、初診日が20歳前にある場合が多いと考えられ、その場合、①②の要件を満たさないのではないか、との疑問が生じます。
しかし、年金保険料を納付できない方が障害を負った場合に制度の対象外とされるのは公平ではありません。
そこで、初診日が20歳前にある場合には、特例として「20歳前傷病」による障害年金が設けられており、保険料の納付要件は問われません。
したがって、学生であっても条件を満たせば障害年金を受給することができます。
一方、初診日が20歳以降にある場合には、国民年金に強制加入となるため、原則どおり、①から③の要件を満たす必要があります。
2 20歳前傷病の場合に支給される年金
20歳前傷病で支給されるのは障害基礎年金です。
したがって、障害等級1級または2級に該当すれば支給を受けることができます。
なお、20歳前に初診日がある場合でも、初診日の時点ですでに働いていて、厚生年金保険料を納付している方もいます。
この場合、障害等級3級以上であれば障害厚生年金の支給を受けることができます。
3 20歳前傷病の注意点
⑴ 障害認定日の注意点
20歳前傷病の場合には障害認定日について注意が必要です。
障害の状態を定める日を障害認定日といい、原則として初診日から1年6か月経った日です。
しかし、20歳前傷病の場合には、①20歳到達日(20歳の誕生日の前日)と②初診日から1年6か月経過した日のいずれか遅い日が障害認定日になります。
例えば、10歳のときに初診日があった場合には、20歳到達日が障害認定日になるため、障害年金の申請まで長期間待たなければなりません。
⑵ 支給制限
また、20歳前傷病の障害基礎年金は国民年金保険料の納付要件を問題としない関係から、一定の支給制限が設けられています。
その一つが所得制限であり、扶養家族がいない場合、前年の所得額が479万4000円を超える場合は全額が支給停止となり、376万1000円を超える場合は2分の1が支給停止となります。
その他にも、労災保険の年金等を受給している場合、障害基礎年金のうち労災保険の年金等に相当する金額が支給停止されます。
また、海外に居住したときや、有罪判決が確定して刑務所等に入所した場合には、全額が支給停止となります。
























